2014年3月7日金曜日

女だって読書したい、とヴァージニア・ウルフ

ロサ・モンテーロとカルマ・リエラ、ふたりのスペイン人作家の講演会を東京外国語大学さくらホールに聴きに行った。スペイン語。通訳なし。

世界女性デーの明日、記念の講演をセルバンテス文化センター東京で行う予定。文芸フェスのサテライト企画でもあるこの講演会では、当然、通訳がつくのだが、今日はスペイン語のみで。

モンテーロがまずは、自分たちはスペイン文学ではなく外国の文学やせいぜいラテンアメリカの作家たちを読んで育ったが、民主化以後、新スペイン小説とでもいうべき事態が出来したのであると概観し、さらにそこに市場の変化が重なり、まるで作家であるということは作家として社会的にみなされ、テレビに出たりこうして講演したりすることであるかのように捉えられているけれども、実際は孤独な作業として書いているのよね、と語った。

マヨルカ島の出身でカタルーニャ語とカスティーリャ語(スペイン語)で書き、自らの作品を翻訳もしているリエラは、モンテーロの発言に補足を加える形で、2言語状態や書くことの意義(読むことである、など)、多言語国家であるスペインの、それ故の豊かさなどについて触れた。キューバ帰りの祖父母の世代の語りを想起する最新作『無垢の時』のことなども。

いつものごとく、最初、質問がなかなか出なかったのだが、いったん出だすと、盛り上がったのだった。フェミニズムの観点からモンテーロで博士論文を書こうとしたがやめたという人(と書いているが、もちろん、その人は知り合いだ)の質問に答え「女のエクリチュール」について論じた応答がいちばん盛り上がったか? (そんなものはない、という答だが)まさにそのことについて、明日、セルバンテス文化センターで話すのだということ。



ちなみに、この記事の表題と中味は、特に関係ない。ウルフが引用されたわけではない。