2011年6月5日日曜日

勉強しなきゃな、と思うのはいつものこと

日本ラテンアメリカ学会@上智大学。

いくつか若い人の発表を聴き、うむ、おれも近頃学会発表などしていないな、これはよろしくないぞ、などと考えるのは、いつものことだった。

懇親会、二次会とワインを飲み、帰ってきたら届いていた。

寺崎英樹『スペイン語史』(大学書林、2011)

朝刊一面に広告が出ていたから買わなきゃなと思っていたら、そう思った日のうちにいただいた次第。ぼくは彼に教わっているので、つまりは先生なのだが、こうしてご恵贈くださると恐縮する。ラファエル・ラペサの『スペイン語の歴史』も今では邦訳が存在するが、もっとわかりやすく、かつラペサ以後の見識も盛り込みながらのスペイン語の歴史を扱った書。

スペイン語(español)はカスティーリャ語(castellano)とも呼ばれ、ラテン語(latín)から分岐したロマンス諸語の一つである。系統的に見ると、ラテン語はインド・ヨーロッパ(印欧)語族イタリック語派に属する言語である。印欧語族は、この他にインド・イラン語派、バルト・スラヴ語派、ギリシャ語派、ケルト語派、ゲルマン語派などに分類される。(1)

これが書き出しだ。「1.序 1.1.スペイン語の系統」の冒頭だ。こういう簡潔にして明瞭、ドライに命題を積み重ねていくアカデミックな文章って、実は意外と難しいのだよな。読む者としてはしかし、飽きずに読み進められる。